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お別れ

芝の増上寺へ生徒のYさんの告別式に。


ご主人様にお渡ししておいた
彼女がコンサートなどで歌った録音を1枚のCDにまとめものが
低く会場に流されていた。

彼女の歌った「子供のころ」が私は大好きだった。
昭和8年生まれの方で
まさに 歌の内容そのものの子供時代を送られた。
プロの歌い手が歌っているのを聞いても
さほど ぴんと感じなかった曲だけれど
Yさんの歌では 心が震えた。

そして 今日はまさに 「弔いの日もあった・・」

フジワラ君が預かって書き直して
次のレッスンの時に渡す予定だった
Yさんの楽譜も棺の中に収めていただいた。

昨年の一月には余命三か月から半年という宣告を
直接本人が 受けたという。
そして 毎年八月にある お教室の一番大きなコンサート
「わたしの巴里祭」には何としても出演したい。
そのためには どんなにつらい抗がん剤治療もいとわないと
医者に話していたと ご主人様が皆さんに語られた。

その「わたしの巴里祭」の時には
「擦り切れたレコード」と「雀のように」の二曲を
きっちりと歌い上げた。

シャンソンの力が Yさんの生きる喜びと
医者の予想をはるかに上回る
一年三か月という月日を プレゼントしたということだ。

自分が同じ立場だったら・・・とふと考える。

お別れはさびしかったけれど
シャンソンのお仲間の方たちがたくさん訪れて
悲しみの中にも 不思議な和やかさのあるご葬儀だった。

・・・
自由が丘に戻って ピアノサロン。
今日もたくさんの方たちが集って歌っていた。
こうして シャンソンを歌い、楽しめることに感謝。
Commented by engaruchan at 2013-02-24 15:58 x
昨年暮れの「嬉しい電話」の記事を拝見した際、とても感動してコメントを書かせていただきました。Yさんとは面識はありませんでしたが、Yさんがシャンソンと向き合われた姿勢に、とても勇気付けられました。本当にありがとうございます。どうか安らかにお眠りください。
Commented by lamanda at 2013-02-25 20:09
そのように思ってくださる方がいらっしゃるということ
きっとYさんも喜んでおられると思います。
何かの折に 思い出してくだされば とても良いご供養になると思います。
ありがとうございます。
by lamanda | 2013-02-21 22:12 | Comments(2)